直さんは綺麗なお辞儀をした
「私情を挟んだとは言え、申し訳ありませんでした。この処罰は、きちんと受けさせて頂きます」
「輝真、これは組の問題だ。頭にくるだろうが堪えてくれるか?」
親父は俺の肩をポンと叩くと直さんの側へ行った
「ッチ!分かったよ!一発殴りたかったが我慢してやるよ」
「いい子ね、輝真は」
そう言って、俺の頭を撫でてくる母ちゃん
「止めろって!いくつだと思ってんだよ」
「あら。私からしたら あなた達は、いくつになっても可愛い息子よ?フフフ」
なんて言いながら、まだ頭を撫でている
「……」
いや、俺 息子ちげーし……
確かに小せえ頃から世話になって、いつの間にか『親父』や『母ちゃん』って呼んでるけど……息子、ちげーし
なんて言えるはずもなくため息をつく



