「直さん、何か知ってんじゃねぇの?」 そう声を掛けたぐらいで肩を揺らす程、動揺してこちらを振り返った直さん ーーー怪しい 「教えてくれねぇ?彩夢が何処行ったか知ってんだろ?」 「……」 口を閉したまま俯く 「お、お願いします!彩夢ちゃんが心配なんです!知ってる事があれば何でもいいんです。教えてくれませんか?」 凛が泣きそうな顔で言うと、直さんは意を決したかのように顔を上げた 「……俺が、連れ出したんだ。そして玄竜一家に売った。そして今回の騒動も…」 「ーーーえ?」 俺達は息をのんだ