「そういえば聞けた?しょうちゃんに」


元々しょうちゃんのことをあまり知らない咲良は、私がそう言っているから、私の前ではしょうちゃんと呼ぶようになった。


咲良の問いに静かに首を振る。





「聞けばすぐ解決する問題を、悩んでるのは時間の無駄だよ。その分の時間を早く楽しいことに変えよう」


咲良の言葉を聞いて、確かになと思う。


たぶんしょうちゃんは悩んだり考えたりするが多い。

その分私ははっきりしてないと、私たちの関係もずっと進まないんじゃないかな。




少し表情が晴れたのが分かったのか、咲良は笑って私にマイクを差し出した。


「ほら、とりあえず次私と一緒に歌うよ」



マイクを受け取って咲良と二人で今流行っている歌を歌う。





よし、今日帰ったらしょうちゃんに会いに行こう。