次の日の朝、いつもマンションのロータリーで待ち合わせしているしょうちゃんが、玄関を開けると目の前にいた。
「おはよう」
「え、おはよう。どうしたの?」
いつも通りの時間に出たから、私が遅刻したわけではない。
するとしょうちゃんは鞄の中からなにやら取り出し、私につきだしてきた。
手に収まるくらいの昨日の水族館の袋が渡され、促されるように開けた。
「……ブレスレット?」
シルバーで華奢なデザインだけど、よく見ると貝の形のチャームもある。
こんなの売ってたっけ。
いつ買ったんだろう。
「ちがう、アンクレット。腕じゃなくて足につけるやつ」

