「生徒会の仕事も応援団の仕事も自分でやりたくてやってるけど、今初めて行きたくないと思った」


空気を戻して少し離れた僕の肩に再度寄りかかると、不満そうに言った。



このままいたい気持ちは僕も一緒だけれど、この雰囲気を強制的に終わらすことが出来たという安堵の気持ちもある。




「ほら、早く行きな。僕ももう少ししたら戻るから」


「いじわる」


頑張ろうと言って立ち上がって出ていこうとする彼女の名前を呼ぶ。



「そろそろ1ヶ月だし、明後日どっか行こう」


「それってデート?」


振り返った彼女の顔が嬉しそうなのが分かる。



「うん、どこ行きたいか考えといて」



さっきとは正反対の表情で嬉しいと言って、僕に抱きついてから部室から出ていった。