純平が食べ終わるのと私としょうちゃんのオムライスが用意されたのは、ほぼ同じくらいだった。
急いで遊びに行く準備をする純平の口にはまだケチャップがついている。
それを怒りながら拭いてあげるしょうちゃん。
その光景が可愛くて、思わず笑みがこぼれた。
大きな声でいってきますと純平が出ていって、ようやくしょうちゃんが座った。
「しょうちゃん、料理出来たの?」
「受験が終わったくらいから鍛えられた。
簡単なものは作れるようになりなさいって」
いただきますと言ってから口にしたオムライスは、今まで食べたなかで一番美味しく感じた。

