「しょうちゃん、入学式は?」
「明日。……一回着替えてからおいで」
エレベーターに乗ると自分と私の階のボタンを押されて扉が閉まる。
確かにまだ着なれない制服はそれだけで居心地が悪かった。
一度着替えてからしょうちゃんの家に行く。
「あれ、みーちゃんだ」
そこにはすでにご飯を食べている純平の姿があった。
「僕ね、三年生になったんだよ。みーちゃんとご飯食べたかったんだけど、こうきくんと約束あるから早く食べていかないと」
そう言いながらもオムライスを口に頬張っていく。
「純平、口に入れて話さないの」
しょうちゃんにそう言われても、純平は話を止めない。
言われても聞かない年頃だ。

