お昼休み。
とりあえず乗り切ったはいいものの、肩は石を載せたように重く凝り固まり、頭痛もする。
自分が開いた教科書の山を見、ため息をついた。
今日に限って教科書を使うことが多く、その度に恐らく橘くんが横から差し出してくれた。
だが、これを橘くんに返却するとなると、かなり手強い。
まず高田さんが面倒だし、橘くんとはあまり話がしたくない。
何かいい手はないかと思考をぐるぐるさせていると、頭痛を加速させるようなくねった声が私に向けられた。
「へぇ〜、あんた、学校来てなかった割には結構できてんじゃん。来てなかった割には、ね」
……そう、ありがと。
「どーせ、誰かに教えて貰ったんでしょ?あんた、去年のテストの順位滑り落ちてたもんね」
それを嫌味だと思って言っているのなら申し訳ないが、順位落ちても高田さんよりは上だった。
それをネタに顔を殴ってきたのを覚えている。
それもかなり前の話だから今テストすれば分からないが。
「……ねえ、もしかして琥珀に教えて貰ったんじゃないでしょうね」
形のいい眉がきっ、と釣り上がり、眉間にしわが入る。
なぜそういう思考回路になるのか理解できない。
「ねえそうなの?そうなんでしょ?……何とか言えよ」
胸倉を掴まれ、私の制服のリボンが千切れそうだ。
……ったく、小学生かっつーの。
「違うけど」
そろそろ言い返しておくべきか。
「何かことあるごとに私と橘くんを結びつけるの、やめてくれる?嫉妬もいいところよ」
「何よその態度!」



