私は、花火大会なんて、別に……。 そうよ、私は別に行きたくなんか無いのよ。 見れたら、と思っていただけで。 大体、あんな人混みの中にわざわざもまれにいくなんて、まっぴらよ。 病院からでも、うっすら光は見えるもの。 音は、聞こえるもの。 一人で行くなんて虚しいし、ね。 ――花火大会、行きたいの? 遥斗の無神経な声が耳元で聞こえ、はっとする。 行ったこと、無いもの。 行きたいに、決まってるじゃない……。