私はずっと颯馬の手を握り
早く起きてと願い続けた。
柚月はそんな私の肩を抱いて
私たちに寄り添ってくれた
あれからもう1週間
颯馬は眠り続けていた
手を握っていたら颯馬の指がピクピクっと
動き私はすぐ颯馬に声をかける
「颯馬?颯馬!!私はここに居るよ?
早く戻ってきて、颯馬…」
手を必死に握り颯馬の目がピクっと動くと目が開いた
私は急いでナースコールを押して先生を呼んだ
先生に診てもらうともう大丈夫との事
「颯馬…颯馬分かる?お姉ちゃんだよ」
「…ぇちゃ…ん」
必死に声を出そうとする颯馬
そんな颯馬に答えるように手を握り
颯馬の名前を呼ぶ