「ありがとう!!!」

私は満面の笑みを浮かべ乗り出す
私の右手は柚月と繋がって
落ちないようにしっかりと握った私達

私の胸はドキドキとし
気持ちいい風は私のドキドキとした気持ちで
風を楽しむのが出来なかった



私なんか変…なんでこんなドキドキするんだ
私、柚月にドキドキしてるってこと?

それから私は風に集中出来なくて
そっと座席に戻ると


「もういいのかよ、まだ走るぞ?」



「あ、うん…今日はもう平気」



「変なやつ」

それは私自身が1番分かってる
離れた手が何故か寂しくて
もう少し触れていたいと思った


「何見てんだよ…」

その言葉にパッと私は顔を逸らし
だめ、なんか意識してしまう