「じゃあ、大きな口開けな!ぺったんしないから」

姫華は舌圧子が苦手だ

いつも仕方ないので大きな口をあけてもらってるんだけど

やっぱり奥の方が見えない

「ちょっとだけ、ぺったんしていい?」

「しないっていったじゃん…」

「3秒だけ頑張れないかな?」

「やだ…もん…」 

こうなったら埒が明かないので

「大きな声であーって言える?」

そうやって覗き込むしかない

「せーのっ!お兄ちゃんと一緒に」

「「あっーーー!」」

「上手だね、上手だった」


頭を撫でてやると、照れて笑った顔がやっぱり愛おしかった