「おーい!朝だぞ!!!」

毎日、妹の姫華を起こすのが兄としての日課だ

「おい!いい加減起きなさい!」


そうやって一喝して布団を剥ぐと

「はぁ…はぁ…」

顔を真っ赤にして、呼吸の荒い姫華がいた


「しんどかったんだな、大きな声で起こしてごめんな!」

そういってまた布団をかけてやる

「ちょっとお熱測ろうな」

「…こわい…」

「こわくないこわくない!耳に入れてピピってするだけ!すぐ終わっちゃうよ!」

そういって片手で姫華の目を隠しながら、耳に体温計を入れる

39°越えてる…
かわいそうに…

「姫華、お兄ちゃん診てあげるから1階に行こう」

自宅に併設されているクリニックに行こうと抱き上げると

「やだー!やだ!やだ!」

「もう、暴れないの!お熱あがっちゃうでしょ?」

姫華を落とさないように抱いてクリニックに行くのは至難の技だ