「何やってんだ?早く座れよ」

後ろから聞こえた小松の声。

待ち合わせたと勘違いした小松が俺たちの分のお冷を理乃達のテーブルに置いた。


予想外の援護に気分が上がる。


「え?違」
「河野くん、座ったら?通路塞いでるよ」

「ちょっ!琴美?」

「宮下さんが理乃ちゃんに相談したいなら一緒のテーブルのがいいと思って」

「なんか分からんけど邪魔になるから座って話せよ」

神田と小松のダブル援護に感謝して気持ちを奮い立たせた。


「そうだな。理乃、隣りいいか?」

「…うん」

俺を見ずに、仕方なく頷いたような理乃。



俺はかなり大きな勘違いをしてたのかもしれない…。

理乃が俺を意識してくれてるんじゃないかと思っていたが…。


もしかしたら、マジで俺は理乃を怒らせてたのかも…。

今の理乃からは拒絶しか感じない…。