「白井先輩もこのお店知ってたんですか？」

「あ…いや、知らなかった。宮下さん達は知ってたんだ？」

理乃の言葉一つ一つが予想外に俺の心を突き刺した。

"宮下さん達"

俺が宮下と一緒に来たことが当然だと言ってるような話し方に聞こえた。

「河野先輩が知っていて、昨日河野先輩に連れて来てもらったんです。
あの、それで先輩に前々から相談したい事があって…良ければご一緒していいですか？」

「え？でも…」

理乃がチラリと俺を見た。

その行動が、また俺の胸に突き刺さる。

まるで俺を拒絶してるように感じた。