長い梅雨が明けた日





初日のテストが終わった。

でも、俺にとってはこれからが本番だった。

2学期の期末を捨てても、今日中に理乃の誤解を解く。

これが出来なかったらマジで俺は理乃と話せなくなるかもしれない。
大袈裟かもしれないがそれくらいの覚悟でいた。


神田が上手く理乃を誘ってくれれば…。

神田だけに、神田大明神様に手を合わせる。


どうか、理乃がいますようにーー


そう願いながら、俺は宮下と店の前で顔を見合わせた。

「白井先輩に嫌われたくないので頑張ります!」

宮下の意気込みに俺も気合いが入る。

「俺もマジでいく」

「はいっ!河野先輩頑張ってください!」

「よし。行くぞ」


気を引き締めて店のドアを開けた。