長い梅雨が明けた日


昨日の理乃の姿を見てわかった。


本当に理乃が、俺と宮下の仲を疑ってるーー


だから、理乃達がいなくなって急に焦りだした。

理乃の側にいたのは優弥と豊永だった。
俺が立つ場所に豊永がいた。


嫌な予感がした。

だから今朝早くに優弥を捕まえて問いただしたんだ。


「話したいなら何で理乃ちゃんに電話しないの?」

「……俺は理乃の番号も知らない…」

「…」

「いつも優弥がいたし、聞くタイミングが無くて聞けなかった」

…過去の自分に嫌気がさした。

好きな子の、理乃の近くにいるだけで満足してた過去の俺。

名前を呼ぶことを拒否られて、
今後は連絡先を聞いたらウザがられるんじゃないかと思ってずっと聞けないでいた。