長い梅雨が明けた日




理乃が俺等を男として見てくれる日をーー



あの時も理乃は即答だった。

そんなの(好きな奴)いる訳ないでしょ!」


理乃は恋愛が分からない。

俺等に対して平気でそう豪語してた。


だから、今告っても無駄だと思った。
多分優弥もそう思ってただろう。

だから理乃の気持ちを待っていた。


かと言って何もしてないワケない。

俺と優弥は理乃に近付こうとする輩を排除してた。


理乃に下心丸出しで声をかける男がいれば、そいつの前で俺と優弥は親しさをアピールした。

それでも引かない奴には直接「理乃に手を出すな」と言ったこともある。

俺も他の女に告られると決まって
「好きな子がいるから付き合えない」
と言っていた。

それが理乃だと言ったことは無いけど、そのせいで俺が理乃を好きなんだろうという憶測から俺と理乃の噂が立った。