一瞬、虚をつかれたように目を見開いた朝比奈くんだけど、すぐに不機嫌そうに逸らされた。
「じゃあ…何でアイツと映画行ったんだよ」
「? アイツとは…?」
「だからっ、さっきおまえが楽しそうに喋ってたアイツだよ!」
あぁ!もしかして賢人のこと?だよね?
「アイツの名前は佐久間賢人。
私とは同中で趣味はサッカー部活もサッカー、好きな食べ物は…」
「待て。誰がアイツのプロフィールなんて知りたいと言った?」
「え、違うの?」
てっきり賢人について気になってるのかと!
「もうやだ…おまえと話してるとマジで疲れる」
朝比奈くんが嘆いた。



