「…俺柴犬飼ってねーよ」


「えぇっそうなの!?じゃあ、あの時言ってた柴犬っていうのは!?」


「それは…」




ブッ!と隣に座っていた柊平がふきだした。


そんな柊平の首を絞めながら



「モノの例えってやつで…」



苦し紛れに答える。




「モノの例え!?何を例えたの!?」



「…もうお前うるさい、黙れ」



「うるさい!?黙れ!?はいっ黙ります!!!」



「なんなんだお前は」





唇を真一文字に結んで“うるさい黙れ”任務遂行中の宮原。なぜかニコニコして楽しそうだし。


ほんとこいつの考えてることは意味わからん…つーか…




「お前さ、こないだの映『キンコンカンコーン、2-C宮原水萌、2-C宮原水萌。担任の大先生がお呼びです。至急職員室まで…』



屋上に響き渡った校内放送。


あからさまに嫌な顔をする宮原。



「うわ、担任だ~…いいやっ、無視無『5分以内に来い数学の課題出してないのお前だけだぞゴルアアアア!!!』



ブチッと乱暴に校内放送が切れた。