「朝比奈くんってさー」 「ん?」 「どんな女子が好きなの?」 「っ、」 ちょうど口に運んでいたコーヒーが入ったマグカップを机に置いて、朝比奈くんが目を細めて私を見る。 「…は?なんだよ突然…」 「だってー、気になるもん。この中だったら誰推し?」 「いや…興味ないし」 「え?女子に興味がない!?」 「ちっげーよ、あるわ興味!!いや…違う、というか」 朝比奈くんが口元に手を置いて 「……宮原に興味あるから付き合ってんだけど」 とても小さな声でそう言った。