かすみ草なんて嫌いだ

「ありゃもうちょろいわ。」

翌日学校に行くと、下駄箱向こう側から最近よく聞く声が聞こえてきた。

「やっぱビッチなんだなー。」
「予想通りで笑う。」

どうやら複数でいるみたいだが、内容はすぐにピンと来た。

「間 架純、こんなすぐおちるとはなー。」

バカ笑いが一層でかくなる。なんだか、スッと心が冷えた。何回目だろ、この感覚。

正直、中学からこういうことがなかった訳じゃないが、他人の心には敏感なのだ、仕方ない。

まだ笑ってる男子たちを無視して教室に向かった。