「・・・さっき、聞いたと思うけど 県内の大学と、京都の大学で迷ってるんだ」 「・・・き、京都の大学に行ったら・・・先輩ここから居なくなる、ってことですよね」 「・・・そうなるだろうね」 陽菜ちゃんは俯いていて、分厚いメガネをしていて余計表情が見えない でも、きっと悲しい顔をしてる 「陽菜ちゃん、顔上げて」 ぽん、と陽菜ちゃんの頭に手を乗せてそう言うと、陽菜ちゃんはゆっくり顔を上げた 「俺、陽菜ちゃんが好きだよ」