《前川翔琉 SIDE》


「寝ちゃった………。」


相当疲れが溜まってるんだろうな。


無理もないか。


昨日は警察行って細かく事情聴取受けたし。


泣きそうになりながらもしっかり答えていた優愛ちゃんを、本当に尊敬する。


精神的なストレスも計り知れない。


だからこそ、俺が守るって、優愛ちゃんを幸せにしたいって思うんだ。


「風邪引いちゃうな。」


優愛ちゃんを横抱きにして寝室に行き、ベッドに寝かせる。


「軽すぎるよ、優愛ちゃん………。」


優愛ちゃんの怪我や痩せ具合を見ると、ホント泣けてくる。


優愛ちゃん………、辛かったら頼ってよ。


いっぱい泣いてよ。


そんな思いを込めながら、しばらく優愛ちゃんの頭を撫でて寝室を出た。


《前川翔琉 SIDE END》