「じゃ、帰るね~!」
言いたい事だけ言って帰るのは、親父らしい。
「あ、春川さんが良かったら、また一緒に夕飯食べても良いかな?」
「あ、はい、ぜひ。」
「ありがとう~!じゃあね~!」
………最後の方は嵐の様に去って行ったな。
ふと時間を見ると、もう20時を回っていた。
「優愛ちゃん、お風呂沸かすから、先に入りな!」
「いえ、私は後で良いです。」
「遠慮しないっ!ちょっと待っててね~!」
お風呂を沸かしに行き戻ると、優愛ちゃんはなんだか寂しそうな顔をしてボーっとしていた。
「5分くらいで沸くからね。」
俺は気にしていない素振りをして、優愛ちゃんの横に座る。
「あの、色々とありがとうございます。」
ふと、優愛ちゃんは俺を見てお礼を言う。
「どういたしまして。」
優愛ちゃんの頭を撫でながら、そう言った。
