「美味しい、です。」
出来上がったたこ焼きを1口食べた優愛ちゃんが、ボソッと呟いた。
「旨いよな~!ほら、春川さん、もっと食べなっ!」
親父は次々と、優愛ちゃんのお皿にたこ焼きを乗せていく。
「ちょ、親父、乗せすぎ!」
「あ、嬉しくてつい。ごめんね、春川さん。」
「いえ………。」
「あ、そうそう、暫く食に困らない位の食材買ってきたから、後で冷蔵庫入れとけよ。」
「さんきゅ。」
「あぁー、娘が出来たみたいで嬉しいよ~!………いっその事、本当に娘になっちゃう!?」
突然何を言い出すんだ………。
「ちょ、親父!」
「いいじゃ~ん!こんな美人さんが家族になってくれたら、俺も母さんも嬉しいわぁ!」
「ちょ、優愛ちゃん困る………か………ら………。」
優愛ちゃんを見ると、静かに涙を流していた。
