「ん………。」


どれくらい寝てただろう。


目を開けた俺は、優愛ちゃんが居るであろうベッドに目をやる。


だけどそこに優愛ちゃんの姿は無い。


急いで立ち上がり寝室のドアを開けると、優愛ちゃんが立っていた。


「優愛ちゃん………。」


ほっとして、俺は優しく優愛ちゃんを抱き締める。


「ど、どうしたんですか………?」


「優愛ちゃんが出ていっちゃったって思って………。」


「あ、すみません。ちょっとお手洗いに………。」


トイレか………、良かったぁ………。


「優愛ちゃん、喉乾いたでしょ?今お茶淹れるから座ってて。」


「ありがとうございます。」


俺は優愛ちゃんをソファーに座らせてキッチンに入る。


そういえば、腹減ったなー。


今日何も食べてないわ。


優愛ちゃんも………。


そんな事を考えていると、ピーンポーンと来客を知らせるチャイムが鳴った。