《前川翔琉 SIDE》


優愛ちゃんが寝たのを確認して寝室を出た俺は、親父に電話した。


『もっし~!』


………電話の出方がギャルみてぇ。


「もしもし。親父、話がある。」


『なんだ?』


俺の真剣な声を聞いてただ事じゃないと察したのか、親父も真剣な声になる。


「優愛ちゃんの事なんだけど………。」


俺は親父に、さっきまでの事を全て話した。


夜中ぬ優愛ちゃんが帰ってしまった事。


探したら公園に居て、傷だらけだった事。


香苗に来て貰って処置して貰った事。


明日警察に行く事等々。


「………ひでぇな。」


親父は怒っているのか、声のトーンが下がった。


俺も怒りでどうにかなりそうだ。


なんで優愛ちゃんがこんな目に合わなければいけないのか………。