「優愛ちゃん?」
私が何も言わないからか、先生は体を離して私の顔を覗き込む。
「え………。」
先生が、驚いた様な顔で私を見る。
「顔、真っ赤だよ。」
先生が耳元でそう囁くから、更にカァーと顔が熱くなるのが分かる。
「………そんな事無いです。」
一応否定してみるけど、こんな顔で否定されても説得力は無い。
「優愛ちゃん、こっち来て。」
先生に手を引かれて、しばらく歩いた先は先生の車。
「乗って。」
言われるがまま助手席に乗り込むと、先生は車を発進させた。
そして着いたのは先生の家。
家に着くまで、お互い無言だった。
