先生は直ぐに我に返り、「ごめんごめん。」と落ちた紙を拾い集めた。
動揺しすぎじゃない………?
「準備出来てるかー?」
と、慌ててクラスメート達に確認する。
先生が多少テンパってた事にクラスメート達は気付いていないみたい。
皆が頷いたとき、『あー、あー。』とスピーカーから声が聞こえた。
『えー、皆さん、今日は待ちに待った文化祭です!売り上げが1位のクラスには豪華景品がありますので、頑張ってくださいー!』
“豪華景品”の言葉を聞いて、益々活気強くなる教室。
「よし、開店だ。」
皆それぞれ定位置に着く。
私はドアの所に立つ。
お客さんを席に誘導させて、注文を聞いたり注文された物を持って行ったりする。
午前の部と午後の部があって、私は午前の部。
こうして、文化祭が幕を開けた。
