《前川翔琉 SIDE》
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバーい!
優愛ちゃんが、俺の手をぎゅって!
ぎゅって握ってくれたよ!
振り払われる覚悟で優愛ちゃんの手を握ったんだけど………。
あぁぁぁぁ、心臓がバクバク煩い!
顔熱いし、絶対今の俺の顔赤いわ………。
そんな俺の心情なんて知らず、キョロキョロと辺りを見渡している優愛ちゃん。
やっぱ、初めて来るんだな。
優愛ちゃんにとっての初めてを、全部俺があげたい。
そう思っちゃう俺は、相当優愛ちゃんに惚れてるな。
「可愛い………。」
隣から声が聞こえて優愛ちゃんを見ると、一点ー見つめている。
視線の先には、小さな魚達が泳いでいる水槽があった。
