「さ、こんなやつほっといて寝室行きましょ。」
やっと、診察してくれるらしい。
「こんなやつって何だよ!」
「ささ、入った入った~!」
先生を無視して、私を寝室に入らせた香苗さん。
ベッドに座り、服を脱いでいく。
「優愛ちゃん、もしかして、私が何でこの家に入れたか事気になってる?」
ふとそう聞いてきた香苗さんを見ると、香苗さんは優しい顔をしていた。
「実はね、優愛ちゃんの治療をした日、“俺が居ない間優愛ちゃんに何かあったら大変だから”って、合鍵預かってたの。ホント、優愛ちゃんの事大好きよね~!」
「………そう、だったんですね。」
「でも、良く良く考えてみたらさ、私優愛ちゃんと連絡先交換して無かったわよね(笑)一度様子見に来ようと思ったんだけど、仕事忙しくて。………はい、これ。私の番号。何か困った事とかあったら、連絡して?」
そう言って香苗さんは、一枚の紙を渡してくれた。
