溺愛執事のキスの雨




「篠宮」


自室から繋がっている隣の執事室にそう声を掛けると

扉越しに人が動く気配を感じる


「はい」


ガチャ、という音と共に、篠宮が顔を覗かせた


「読書をしたいの

オススメの本はあるかしら」


そう言うと、篠宮は少し考える素振りをし

「その前に、少しよろしいですか?」


と。