一生のお願い

「相変わらず気持ち悪い部屋だな。とりあえず来い」

「うわっ!」


今はもうヤンキーではないにしても、やはり元ヤンの睨みは怖いし力も断然俺より強い。

なにより、ヘナヘナとなってしまった俺には颯人にあらがう力なんてなかった。

連れてこられたのは颯人の部屋。

颯人の部屋は、作りは中学当初のままだがここに帰ってきてから散らかし放題、でもところどころにある百合本はきちんと本棚に並べられている。

その散らかった床に適当に座れるスペースを作ってくれて、颯人はあごで座れと指示してきた。

俺は大人しくそこに座ると。


「愚弟さ、一丁前に腐男子名乗ってるくせに鈍いよな」

「え?」

「BLったあ要は恋愛もんだろ? なんで楓の気持ちわからねえわけ?」

「ああ」

「家に帰ってから俺はずっと楓のこと見てきたからすぐにわかったぜ」

「ん? 颯人まさか……!」

「いや勘違いすんなよ。楓の通う学校はかのお嬢様学院丸の内女学院……百合の巣窟……! きっといい話が聞けるかと」

「……そっちの方がよっぽとタチが悪いと思うのだが」