すると、漫画を手に取ってもいつまでも動かない俺を不思議に思ったのか颯真が首を傾げた。 「お前さ……」 「なんだ?」 「こういうの、読めるようになったんだな」 本棚の、ホラー小説を指さす。 なあ、これは本当に颯真のなの? 「…?ああ、これは俺のじゃない」 …ズキン 「これは陽翔(はると)のだ。楓真も知っているだろう。俺が陽翔の部屋に私物を持ち込む仕返しだとかでこうして俺の苦手なジャンルを置いていくんだ」 「…あー、そう」