「やったー!ついに先輩の小説が読めるんですね!」


そして私のそばにちょこんと寄ってきた五反野さんはとても嬉しそう。

確かにずっと読みたがってたものね。


「楽しみにしていますね!」

「あまり期待しないでちょうだい」


文化祭まであと1週間。

頑張らないと!






文化祭当日。

校庭には出店が並び、焼きそばやたこ焼きなどが焼けるいい香りで充満している。


「先輩先輩!私次食べたいです!!」


そう言い私の袖をひっぱる五反野さん。

我が文芸研究部の展示のシフトが一緒だった私たちはシフトを終えると一緒に回ろうということになった。


「まだ食べるの?!ここがもっとモチモチになっちゃうわよ」

「ひゃああおやめください!私は食べても太らないので大丈夫なのです」

「…なんてこと」


五反野さんのほっぺをモチモチっとしたらとんでもないことを言われた。

私が体型維持のためどれだけ努力してると思ってるのかしら…。

ついて欲しいところにはつかないくせに…。と自分の胸部を見つめため息を吐く。


「おいひーれふ!へんふぁいもおはへに…(おいしーです!先輩もお食べに)」