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「先輩は、学園祭どなたをご招待されるんですか?」

「そうね…小学校の頃の友達何人かと家族くらいかしら」


ここは文芸研究部の部室。

文芸研究部は文芸部と違い、私以外の人は本を書かない。

他の部員も紅茶とともに本を読みながら穏やかな雰囲気で雑談している。聞こえてくる内容は攻めがこじらせてるだとか受けが健気すぎるだとかだが。

私は今小説を書きながら、小さな後輩 五反野さんと話している。

ちなみに小説とは、もちろんBLである。

五反野さんは内容が気になるのか、ノートの方に身を寄せてきた。


「こら、だめよ」

「あーんあと少しでしたのにぃ…先輩ののケチ!それでは殿方に御相手にされませんよ」


そんなイタズラ好きな後輩に軽くおでこにデコピンをお見舞する。


「別に構わないわ」

「えええ、この前気になるお方がいらっしゃると…」

「いるなんて言ってないわ」

「いいえ!あの時の先輩のお顔、いるというお顔をされてました」

「気のせいよ、五反野さんはどうしてそんなに気になるのかしら」

「だって…」