振り払われた感覚が、今でも残る。


いつも温かいはずの恭の手は、そのとき今まで感じたことのないぐらい冷たくて

それがまた悲しくなった


拒絶された悲しみが、声にならないまま涙とともに流れ落ちる。


“拒絶”が
こんなにも苦しいものだなんて知らなかった…


突き放されることが
こんなにも悲しいことだなんて知らなかった…



痛みはないのに、変な感覚が私の中で暴れだす。






恭…

恭……

恭……


きょ…―――




………………っ、




彼の名前を呼びながら

そして私はまた、崩れるように泣き続けることしかできなかった……――。





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