私は乱れた息を整える。




「あかりちゃんとお買い物してるんじゃなかったの?」



お母さんが何も言わずただ佇んでいる私を不思議に思ったのか突然そう言った。




そういうことを言うお母さんはあんまり好きじゃないがあれこれ言ってる場合ではなかった。





「あ、のね財布を忘れちゃって取りに来た。あかりちゃんスーパーで待たせちゃってるから早く戻らないとなの。」



私はお母さんに一気にそう告げた。



「あ、そっか。みなみはもぉ忘れん坊だね笑」


お母さんが笑ってそう言った。



(もぉバカにしないでよ。)


私は心の中でそう言ったが決して声に出すことはしなかった。