「真夏!大変!」 まだ意識が朦朧としているなか、お母さんが私の名前を呼んでいる声がした。 真夏。 真冬が大好きな私にとって、好きでないこの名前。夏なんて、来なければいいのにって毎年思う。 「真夏!早く起きて!」 とうとう体を叩かれたもんだから、ゆっくりと体を起こす。