…その時だった。
病室のドアが開いて

ミツキ「ハルちゃん!!おめでとう!!」

昔よりずっと低い声。
背もあの頃よりずっと伸びて170センチ後半くらいはありそうなスラリと伸びた彼。

彼は1輪の花を握って入ってきた。

ハル「ミツキくんなの…?」


彼はニコニコと微笑みながら

ミツキ「そうだよ、ハルちゃん」

といいぎゅっと抱きしめてくれた。

私は驚いて周りを見るがみんなミツキが帰ってきたことは知っていたようで

カナタ「ミツキは今朝帰ってきたんだよ。
ミツキ、10年ぶりの日本だな!!」

ミツキはカナタを半目で見て

ミツキ「カナタとは半年ぶりだったけどね」

なんて言う。

カナタは半年前までアメリカに留学していた。
確かロスだったはずだ。

ミツキはニューヨークの方だったのだがあっていたのだろうか…

なんて考えていたがそれよりも

ハル「ミツキくん恥ずかしいからそろそろ離して…」

私は消えるような声で言った。