俺様社長の強引愛はただの純粋な愛でした◆おまけのお話を追加しました◆

「……鬼の居ぬ間になんとやらですね!」

「そうですね、なんならゆっくりしますか?」

「バレたら怒られるやつですね」

「バレないようにやるのがプロです」

「ええっ!?」

向井が悪戯っぽく言うのが新鮮で、そんな一面を見るのが初めの一花は思わずクスクスと笑った。そんな姿を見て、向井は目を細める。

「ようやく笑ってくれましたね」

「え?」

「昨日、社長と何かあったんじゃないですか?」

「あー……いや?」

勘の良い向井に指摘されると上手くあしらうことができず、曖昧な返事になってしまう。だが向井はそれ以上追及することはなかった。

「一花さんが元気がないと心配になりますよ」

「……ありがとうございます」

「まあ、その前に社長に殺されますけどね」

冗談っぽく顔をしかめる向井からは柳田の睨みが容易に想像がつき、一花は苦笑いだ。

「あはは……、あの、社長って……どんな人ですか?……あ、えっと、向井さんと社長って仲が良さそうなので」

聞いていいものか躊躇ったが、それでも今の一花には聞いておきたいという想いの方が強かった。