俺様社長の強引愛はただの純粋な愛でした◆おまけのお話を追加しました◆

大人しく連れて来られた病院は外観が高級ホテルの様で、一花はもしかして柳田に嵌められたのではと疑ったが、中はちゃんと病院で、あれこれと検査を受けさせられた。

大丈夫だと抵抗しても聞く耳持ってもらえず、一花はあきらめて手厚い看護を受ける。

そして最後に連れてこられた個室で、一花は度肝を抜かれた。

「入院?!大袈裟です!嫌です!」

「動くと痛いくせに何言ってやがる」

「いやいや、社長こそ何言ってるんですか!しかもこの部屋何ですか?本当にここは病院ですか?」

外観を見たときに感じた違和感が、この個室にもありありと見て取れる。そういえば柳田が事故をして病院に駆けつけたときもこの病院だったことを一花は思い出す。あの時は気が動転していてあまり覚えていないが、いざ自分がお世話になるとなるとまわりのことがよく見えるようになる。

ふかふかなベッド、高級な皮張りソファー、大モニターのテレビ。これをホテルと言わずして何と言おうか。

「どう見ても病院だろ?まあ、セレブや芸能人御用達と言われてはいるがな」

「……セレブ……芸能人……?!なぜ私が……?!」

一花は頭を抱えるが、柳田はさも当然かのように言ってのけた。

「俺の父親がここで院長してるからな、何かあったらすぐに言えよ」

「おっ、お父様がっ……院長?!」

更に頭を抱えだす一花に苦笑しながら、柳田は優しくベッドへ寝かせた。