俺様社長の強引愛はただの純粋な愛でした◆おまけのお話を追加しました◆

「大丈夫かとは思いますが、念のため病院で検査を受けられた方がいいですよ」

医師は柳田に向かって言う。
柳田は大きく頷いた。

「ありがとうございました。助かりました」

柳田は一花を支えながら丁寧にお礼を言い、頭を下げた。

「もう大丈夫です。……いたっ」

立ち上がろうと体を動かすと全身に痛みが走り、一花は顔をしかめた。

「一花。動くな」

「いや、大丈夫ですから……、きゃあっ!」

突然視界が動き、一花は声をあげる。

「ちょ、ちょっと、社長!」

「いいから、大人しくしてろ」

柳田に一喝されしゅんとなるが、人がたくさんいる中のお姫様抱っこは、痛みよりも羞恥の方が大きくなる。

「あ、歩けますっ」

「うるさい」

一花の抵抗むなしく、公開お姫様抱っこをされたまま、一花は柳田に運ばれた。
途中、変な歓声が上がった気がしたが、大人しく柳田の胸に顔を埋めて聞かなかったことにした。