「兄ちゃんスミと話すときは顔がコロコロ変わるし、雰囲気全然違うもんな、兄ちゃん、もしかして、金持ちの子供だろ?スミに出会ってよかったな、金持ちの子は大変だっていうし、少しでも安らげたならスミも喜ぶよ」

レイの背中を軽く叩いたダリス、家族にさせそんなことされたことなかったレイは不思議な気持ちだった、スミのことが頭から離れないのは惹かれている、好きなんだと自覚した途端、あぁ、そうなんだと胸にストンとあてはまった。


「誰にも言ったことがないんだがな、兄ちゃんいい人だし、言うよ…スミはな、8歳の頃に両親を殺されたんだ、目の前で…フードを深く被っていたから誰がやったのかはわからない、顔を見れなかった…その時、スミにある魔法使いが呪いをかけたんだ。苦しめながら死んでいく呪いを…解く方法なんて、探したけどわからなかった…」