先生がいてくれるなら②【完】


せっかくさっきの説明の時には言わずに、うまくごまかせたと思ったのに。


「たいした事なくて、あんな事になるか?」

「う……」

「ちゃんと説明して」


さっきまであんなに優しい顔してたくせに、今はもう眉間に皺が寄ってるし。


先生、せっかっくの綺麗な顔が台無しですよ?


……まぁ、そんな顔させてるのは私なんだけど。



「あ、あれはですねぇ……本城さんって、えっと、倉林君のファンクラブのリーダーなんですよね……」


私がそこまで言っただけで、先生は全てを理解したらしい。


先生の目がゆっくりと細められ、ますます怒りに満ちた表情に変わる。