先生がいてくれるなら②【完】



すると、不意に先生が「はぁ……」とため息をついた。


「……先生?」

「もう一回お前の話聞かなきゃなんないの、耐えられるかな……」

「じゃ、席外してて良いですよ」

「それも無理」

「あはは、先生わがまま」

「うるさい」


我が儘を言う先生が可愛くて、思わず笑ってしまった。


先生は私の背中の痣を気にして抱きしめることはせず、ただ優しく頭を撫でてくれる。


それだけの事なのに、私はとても嬉しくて幸せで。