先生がいてくれるなら②【完】


俯いたままの私の頬に、先生の手が優しく触れる。



「こっち、見て……」



先生の両手が私の頬を優しく包み込んで、私の顔をゆっくりと上げさせた。



「立花。ちゃんと俺を見て」



私がゆっくりと視線を先生に向けると、先生の瞳がじっと私を見つめていた。


ブルーグレーの瞳に、病室の明かりの影響なのかアンバーの色が加わり、かすかに揺らいで見える。


その美しすぎる瞳に、引き込まれそうになる──。