「ごめんね」 「へ?」 どうして光貴先生が謝ったのか私には理解出来ず、思わず呆けた声を出してしまって、慌てて口を手で覆った。 「多分、立花さんにも無関係じゃ無くなっちゃうね」 「え、えっ、何がですか?」 ますますよく分からず、頭の中ではてなマークがぐるぐる回る。 「兄さんがここまで必死になるの、ホント珍しいから。きっとそれは父も勘付いていて、多分、どんな女性なのかとても興味を持ったんじゃないかな」 ──えっ!?