そんな顔、しないで、立花……。
俺だって本当は今すぐにでもお前が欲しいよ。
だけど……それはダメだから。
そんな風に感情的にお前を抱いたら、きっと後で後悔する、俺も、お前も。
俺はまだ男だからいいけど、お前はそれだけじゃ済まないだろ?
ましてや、お前は恐らく初めてだろうし……
「だから、一緒には寝ない。……分かった?」
一緒に寝たら、俺は自分を抑えていられる自信が無いから。
お前を傷つけたくないんだ、分かって欲しい。
俺の気持ちが通じたのか、立花はギュッと握っていた俺の服を、ゆっくりと離した。
パタリ、と彼女の手が落ちる。
──あぁ。
きっとお前を傷つけただろうけど……それでも、このままだともっとお前を傷つけかねないから。
ごめん。



